東宝シネマズで映画『ラプラスの魔女』を観る。原作ではかなり情けないキャラの青江教授をそのまま櫻井翔に演じさせるのは大人の都合上,無理だろうと思っていたら,案の定,家庭に居場所がない父親という設定はオミットされていた。しかし,それ以外は結構元のままで,広瀬すず演じるヒロインに「ですます」調で話すなど,かえって弱気になっている面も。ポスターの強気そうなイメージ画像は誇大広告である。
しかし,原作を読んだときは気づかなかったが,この作品のキャラ配置は,つまり「主人公男子は事の成り行きを観察して語るだけであり,本当に力を持って事態を動かしているのはヒロイン」という,近年のアニメ・ラノベ界でしばしば見かける設定が,ついに東野圭吾ミステリーにまで採用されたということではないか。それはまだしも,その主人公が大学教授で,若者女子に「現場に連れてって欲しいの!」とか「車出して,速く!」とか言われるとあっさり流されて言うことを聞いてしまうというのはどうなのか。そこはかとない不安を感じざるを得ない。
「ラプラスの魔女」公式サイト。
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