2019年2月3日日曜日

東島誠・與那覇潤『日本の起源』太田出版、2013年を読んで (2013/12/13)

 東島誠・與那覇潤『日本の起源』太田出版、2013年。2週間くらいかけて少しずつ読んだ。

 日本史について、時代別にどのような研究があり、それらの研究が、現時点の社会とどのようにつながっているのかがわかるという意味で、有益な対談。軽いノリなのに典拠注がびっしり充実していて参考になる。読書や勉強への実用性がある本だから、棚に保管しておく価値があると思う。

 しかし、私は、茶化しながら論評するというスタイル、とくに「○○はもう賞味期限切れですから」と決めつけるスタイルに抵抗感があり、なかなかお二人の世界に入っていけなかった。私は、歴史とは「事実かどうか」と「それをどう解釈するか」の二段重ねであり、前者を背景に持ちつつ、直接には後者であるのだと思う。だから「事実かどうか」「だけ」を争うのもおかしいと思うが、解釈だけを争う、例えば、面白い見方かどうかだけを争ったり、誰にとって都合のいい議論かだけを争うのも納得いかないのである(※)。この本はやや後者にブレ過ぎだと思う。

 とはいえ、自分も若いころはこういうしゃべり方をしていたなあと思う。齢を重ねるにつれ、はしゃぎすぎると足元をすくわれてすっころび、たいていのことは自分に跳ね返ってくると思うようになったという個人的事情も、この本との距離感の原因であろう。

※同僚の小田中直樹氏による『歴史学ってなんだ?』PHP新書、2004年の見方に私は共感する。これも相当に軽めのノリで書かれた本だが。

東島誠・與那覇潤『日本の起源』太田出版、2013年。

2019年2月4日追記。誤解なきように付言しますと,私は與那覇潤『「中国化」する日本』はすごい本だと思い,影響を受けています。
https://riversidehopearchive.blogspot.com/2018/11/2011php2012-2013101.html





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