官民ファンドクールジャパン(CJ)機構が9.7億円相当を出資した,クアラルンプールの一等地にある,「ISETAN The Japan Store」の閑古鳥。お客を呼んで商売をする気が全くないとしか思えない。あちこちで言われていることだが,CJ機構はガバナンスが全く効いていないのではないか。
そして,8日付のプレスリリースによれば,CJ機構はこのISETAN The Japan Storeの持ち株すべてを株式会社三越伊勢丹ホールディングスの100%子会社、ISETAN OF JAPAN SDN.BHD.に譲渡したとのこと。もう手に負えないから投げ出して伊勢丹に経営してもらうことにしたのだろう。それはいいとして,問題なのはプレスリリースにいくらで譲渡したかが書かれていないことだ。9.7億円出資して,いくら回収できたのか,ただちに公表し,損失が生じたならばその理由について究明すべきだ。ファンドだからリスクを取るし,損失が出ることもあるだろう。しかし,CJ機構は民間資金107億円に対して政府が586億円も出資しているのだ。そのお金がどう使われ,結果がどうであったのかを,CJ機構は政府に,政府は国民・納税者に対して説明しなければならない。
「ICJ Department Store SDN.BHD. の株式譲渡について 」クールジャパン機構,2018年6月8日。
https://www.cj-fund.co.jp/files/press_180608-1.pdf
古谷経衡「海外で見た酷すぎるクールジャパンの実態~マレーシア編~」Yahoo!ニュース,2018年6月7日。
https://news.yahoo.co.jp/byline/furuyatsunehira/20180607-00085979/
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