働き方改革法案は可決されてしまったが,併せて可決された付帯決議には「高度プロフェッショナル制度」について,「◆会社側が始業・終業時間や深夜・休日労働など労働時間に関わる業務命令や指示をしてはいけないこと、働き方の裁量を奪うような成果や業務量を要求したり、期限や納期を設定したりしてはいけないと省令で明確に規定」することは明記された(引用はシェア先。厚労委の動画によれば付帯決議21で,下記動画の44:20付近で確認可能)。これは,条文では書かれていなかった「高プロ」における労働者裁量が認められるべきこと,今後省令に明記されるべきことを意味する。これが守られると,「裁量」という文字が一切ない,生の条文よりは少しまともになり,24時間365日のうちからいつでも会社が命令できる状態にならずにすむ。あわせてこれと整合性を取るために,裁量労働制で始業時間を指定することも取り締まれるかもしれない。しかし,付帯決議はしばしば無視されるので,注意が必要だ。法律はできてしまったら終わりでなく,どのように運用されるかも国民が監視していかねばならない。
参議院厚生労働委員会。法案と付帯決議の採決。2018年6月28日。
https://www.youtube.com/watch?v=6n9LFGAB36s
「監督徹底など求める 働き方法案、付帯決議47項目可決」朝日新聞デジタル,2018年6月29日。
https://digital.asahi.com/articles/DA3S13561724.html
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