働き方改革方案から裁量労働制を削除するのは妥当な線ですが、高度プロフェッショナル制度はまだ残っています。そちらもいったん撤回すべきでしょう。
裁量労働制を適用拡大していけないのは、政府の調査がずさんだからというだけではありません。根本的には、裁量労働制なのに1)出退勤時間を決めて管理する、2)指示命令で仕事をさせるなどのインチキが横行していることにあります。それではただの残業代逃れ制度ですし、肝心の、クリエイティブでプロフェッショナルな働き、長時間働くのでなく生産性を上げて成果を出す働きはできません。このまま「高度プロフェッショナル制度」を導入すると、また同じことになります。
安倍政権の誤りは、「規制が経営を邪魔しているのであって、経団連など大企業経営者の意見を通せば生産性が上がる」と思っているところにあります。この場合は、逆です。「大企業経営者が目先のことだけ考えて安直な労務管理をしてきたことが、日本の生産性を低めている」のです。
野党は労働者の健康の立場から反対していますが、私は国際的に生産性の低さを問われている日本経済改革の見地からも反対します。まずは、「なんちゃって裁量労働制」をなくすために、現行の法律の解釈・運用を整備し、必要ならこのために法改正をするのが先です。
2018/3/1 Facebook
2018/3/25 Google+
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