2018年10月31日水曜日

24時間365日いつでも命令され得るような働き方は高度プロフェッショナル制でもなんでもない (2018/6/16)

 「高度プロフェッショナル制度」が残業代の支払逃れであり,長時間労働の放任ではないかという批判は既に野党や専門家によってなされているし,成果給導入と何ら関係ないことも指摘されている。実は,もう一つ,重大な問題がある。とくにプロフェッショナルにふさわしい働き方をしたいという人に読んでほしい。

 それは,「高プロ」は専門家の働き方として,「裁量労働制」に比べても無茶苦茶に不自由だということだ。

 「裁量労働制」は,仕事の進め方について労働者の裁量に任せる,つまり上司があれこれ指示・命令しないという制度である。実際には,始業・終業時間を定めて遅刻をとがめるインチキが横行しているが,仕事の仕方をあれこれ指図されない権利は,一応労働者は持っている。
 ところが,「高プロ」は労働者裁量に関する規定がない。ということは,上司は「高プロ」適用労働者に指示・命令することができるのである。しかも労働時間管理を解除してしまったから,24時間365日いつでも。

 大事なことなので二度言おう。「高プロ」適用者に対しては,上司は24時間365日いつでも合法的に,あれこれ指示・命令することができるのである。もちろん,始業時刻を決めて出勤させることもできるし,仕事の手順や会議の時刻をきめ細かに指定して時間拘束することもできる。三度言うが,24時間365日。私には,この法案はそうとしか読めない。

 これはプロフェッショナルの働き方ではない。会社人間を濃縮するだけの制度だ。

佐々木亮「高プロの法案を全文チェックしてみた。【前編】」Yahoo!ニュース,2018年6月15日。
https://news.yahoo.co.jp/byline/sasakiryo/20180615-00086506/

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