2018年10月22日月曜日

ジョブ型雇用におけるリストラとメンバーシップ型雇用におけるリストラ (2016/2/22)

濱口氏の言う通りと思う。頭の整理のために自分で言い換えると,
「やるべき仕事を明確にして人を雇う」ジョブ型雇用では。リストラ(整理解雇)と,ある仕事がうまくできない人(ローパフォーマー)の解雇(普通解雇)はまったく異なる。
*整理解雇(リストラ)は,会社の都合によるものである。事業縮小で「仕事がなくなるから,それについている人も解雇」ということである。たいていの場合,仕事をしていた人のせいとはみなされない。
*ローパフォーマーの解雇は普通解雇である。「仕事ができないから,いま就いている人を解雇」(して別の人を充てる)ということである。これは周囲から,仕事をしていた人が能力がなかったとみなされる。
ところが日本では「人を組織の一員として雇ったうえで,何をやらせるか決める」メンバーシップ型雇用で,かつ男性正社員は終身雇用がよしとされるので,両者がごちゃごちゃになる。
*整理解雇(リストラ)は人をハイパフォーマーとローパフォーマーに分けることに直結する。というのは,いまの仕事が減っても他の仕事を回してもらえる人かどうかで,ハイパフォーマーかローパフォーマーが決まるからである。だから,リストラで解雇や退職勧奨で退職すると,当時ついていた仕事だけでなく,仕事全般ができない人,組織から見放された人という烙印を押されることになる。
 そのため,一方では企業は解雇を避けようとするあまり組織が非効率的になりかねない。他方で,いったん思い切って整理解雇を実行すると,解雇された人に「あなたは能力不足なのでまわす仕事はない」と烙印を押すことになる。当然,問題化する。押された方は,その時点でもダメージが甚大になる上,実際に解雇されると「仕事全般ができない,組織から見放された人」とみなされやすいので再就職にも差し障る。

だから、リストラ(整理解雇)とローパー解雇は違うって何回言ったら・・・」hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳),2016年2月22日。

2016/2/22 Facebook
2016/3/1 Google+

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