来月東北大に来ていただくAnthony P. D'Costa教授が人材の国際移動に関する院生向けレクチャーでReadingsに指定された記事の一つ。会員でないと読めないが,A4×4ページ。インドの大学では教員が著しく不足しており,国内の大学院だけでは教員を供給しきれないので,海外に留学した学生に戻って教員になってもらわねばならないという事情がある。そこで,アメリカで学ぶ院生,ポスドク(+17%のアメリカで働いている人と3%の帰国者)のインド人998人に帰国希望があるか,大学教員になる意思はあるか,帰国,またはアメリカに留まるにあたってカギとなる要因は何か,などをアンケート調査したもの。
結論部より引用。「この研究の中心的なファインディングは,インドの政策立案者や高等教育機関の指導者たちにとって,水準の高い教員に対する切実なる要求を満たすチャンスはあるということだ。海外で教育を受けたインド人の圧倒的多数は,インドへの帰国に関心がある。修了した後か,海外での貴重な勤務経験を経てからかという違いはあるにしてもだ。われわれの調査結果はまた,インドの大学やそれを監督する指導者たちが,こうした人材を呼び戻したいのであれば踏むべき多くのステップをも示唆している。とくに,教授たちが研究を行う機会を拡大すること,その一方で高等教育機関内の役所仕事(red tape)や,腐敗(corruption)と認識されていることを減らしていくことだ」。
立場上,日本にいる中国人学生がどう思っているかについて,興味がある。
David Fingold et al., Will They Return? Indian Students in the United States, Economics & Political Weelly, Vol. XlVI No.21, May 21, 2011.
2015/1/16 Facebook, Google+
0 件のコメント:
コメントを投稿